内容/詳細
「青少年の居場所キートス」は、開設以来満10年を迎えました。今日までに登録している利用者数は311名、ボランティアの登録者数は135名にのぼります。 児童福祉法では18歳で公的援助の対象から切り離されてしまいます。今の世の中、18歳になれば自立できるというほど単純ではありません。若者が一人前になるまでには、多くの支援が必要です。ましてや生きづらさを抱えている子どもたちには尚更です。子どもたちが抱える生きづらさは、複雑な成育環境に左右され、自らの生きる力を十分に発揮できずにいることにあります。 キートス開設当初は、どこにも居場所のない子どもたちを受け入れるだけでしたが、日々、一人ひとりと丁寧に向き合い、時には迷いながら、時には距離を置きながら、ありのままを受け入れて見守っていると、心を開き、変わっていくことを体験してきました。社会的な常識で子どもたちを型にはめようとしていたら、今日まで続かなかったと思います。10年経てば、中学生は成人になります。成人になれば、居場所の提供だけでなく、自立した生活への支援も考えなければなりません。学び直し、就労、世帯分離、一人暮らし、生活保護など、多様な手助けが必要になってきます。 現在のキートスの運営には、施設の家賃、食材費など年間900万円ほどが掛かっていますが、利用者には全ての活動を無料で提供しています。その活動費は、調布市からの補助金180万円の他、企業や団体からの助成金、賛助会員や有志の方々からの会費や寄付に支えられています。同時に、食材や衣類、日用品など沢山の品物を頂いています。 このようにキートスの活動は、多くの方々のご賛同とボランティアの方々の無償の支えがあって成り立っています。10年間の活動の積み重ねは、計り知れない貴重な指針を与えてくれました。 目下の課題は、20代の若者たちのSOSが新たに増えつつあることです。児童福祉法の保護から離れた人、最初から何の支援も受けず、法律にも守られてこなかった人たちが最後の砦のようにキートスに辿りつくように思えます。彼らへの対応は一筋縄ではいきません。 これからも引き続き、キートスに通ってくる子どもたちと若者たちに力を尽くしていきたいと思っています。
コロナ禍で工夫したこと/コロナ対策
国の緊急事態宣言のもと、4月第2週目にキートス開設以来初めて休室を決めました。 しかし、昼間行き場のない子どももいて、やむを得ず、代表者が責任をもって個人として対応しました。 三密を避けるように、換気に気をつけ、手洗い・マスクの着用を義務づけて、何とか乗り切りました。 5月末までの間に、民間の団体より緊急時助成金を頂き空気清浄機を備えました。 多くの支援者からは、手作りマスクや消毒液などを寄付して頂きました。改めて感謝申し上げます。
市民の皆さんに向けたメッセージ
皆さまの周りで、生きづらさを抱えていても、外に向けては、そんなそぶりを見せず、一見しただけでは分からない子ども達がSOSを出しているかもしれません。 社会の一員として、すべての子ども達にあたたかいまなざしを向けて頂ければと願っています。 私たちの活動に興味のある方は、ご一報下さい。
場所 | 菊野台1-52-4 三髙家ビル2-C |
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時間 | 月・火・水・木・土 11時~ (金・日・第3月曜日は休室) |
電話番号 | 042-444-0749 |
メールアドレス | |
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